テストを科学する

今回は9月3日に開催いたしました「じどうかの窓口。特別編〜テスト自動化エンジニアについて語り合おう〜」の模様をお伝えします。

セミナーの概要とプログラム

これまでSHIFTでは3回にわたって「じどうかの窓口。」セミナーを開催してきました。これまでは「自動化のROI」「OSS vs. 有償ツール」のような一般的なトピックと各テストツールのご紹介という2軸で構成をしてきましたが、今回は特別編として「テスト自動化エンジニアとはどんなスキルを持つエンジニアのことか?」をテーマに外部から3名の方にお越し頂きカジュアルな勉強会形式での開催となりました。

当日の発表資料はすべて公開されており、connpassのイベントページから確認することができます。

日時 2014年9月3日 19:00-21:00
定員 50名
場所 東京都港区麻布台2-4-5 メソニック39MTビル 12F 株式会社SHIFT
費用 無料
プログラム ・イベントの趣旨説明、「君にもなれる!? テスト自動化エンジニア」(株式会社SHIFT 玉川紘子)
・「テストエンジニアの品格」(@kyon_mmさん)
・「普通のエンジニアがテストエンジニアに助けてもらいたかったこと」(@PoohSunnyさん)
・「テスト自動化やTDDをチームに広めていくコツをお伝えします」(家永さん)

君にもなれる!? テスト自動化エンジニア

君にもなれる!? テスト自動化エンジニア最初に弊社自動化担当の玉川より、会の趣旨について簡単に説明をさせて頂きました。その後、SHIFTで自動化のプロジェクトを組む際の体制や社内のエンジニア教育の方法などを紹介いたしました。SHIFTは元々ソフトウェアの開発ではなく検証をメイン業務としていることから、開発業務の経験がないメンバーも多数在籍しています。普通のエンジニアに比べて開発知識が劣る中、どのようにして自動テストを広げていくべきか悩んだ結果「”アーキテクト” “テスト設計者” “スクリプトエンジニア”という大雑把に3種類の役割を設定し分担することで自動化チームを作る」という取り組みをメインにお話ししました。
社内教育の様子については、弊社コーポレートサイトでもご紹介しています。

テストエンジニアの品格

テストエンジニアの品格続いては、このイベントで最も長い50分の枠を使って@kyon_mmさんから「テストエンジニアの品格」というタイトルで発表を頂きました。数々のテストのコミュニティで大活躍されている@kyon_mmさんですが、今回はテストアーキテクトとしてのご経験から抑えておくべき技術や書籍に幅広く触れてお話頂きました。途中様々なパートで、弊社社員や他のご講演者の方も「申し訳ありません、知りません…」と頭を垂れる瞬間もしばしば。来場者アンケートでも「自分の知識のなさが分かり刺激になった」といった反響を多数頂き、非常に刺激的なプレゼンでした。
ここで内容を詳細にご紹介するよりも、ぜひ実際のスライドをご覧頂きたい講演です。

普通のエンジニアがテストエンジニアに助けてもらいたかったこと

普通のエンジニアがテストエンジニアに助けてもらいたかったこと休憩を挟んだ後は、テストエンジニアと協調して仕事をする開発者の立場から@PoohSunnyさんにお話を頂きました。既存製品のレガシーコードをメンテナンスしていて「どうにか自動化で品質を改善したい」という思いから始まったプロジェクトの光と闇について、生々しいプレゼンとなりました。@kyon_mmさんのお話にもつながる反省点として、自動化を開始する時点で「本当にそれは自動化で解決できる/すべき問題なのか」の考慮が足りていなかった、スコープやROIが明確でなかった、など現場のあるあるを紹介して頂いたため、特にこれから自動化に取り組みたい参加者の方には大変参考になったと思います。

テスト自動化やTDDをチームに広めていくコツをお伝えします

テスト自動化やTDDをチームに広めていくコツをお伝えします最後は、アジャイルコーチとして活躍されている家永さんの発表です。技術的な側面とは異なり、自動化やTDDと言った新しい取り組みをチームに根付かせるためのソフトスキル面を中心にお話頂きました。15分の発表枠に対して非常に長大な資料をご準備頂き、当日最後まで見られず無念の涙を飲んだお客様も多いかと思います…が、connpassの方には極力フルサイズに近いコンテンツをアップ頂いていますので、消化不良な方はぜひそちらをご覧ください。
名著「Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン」を下敷きに、組織の中で味方を見つけて少しずつ文化を変えていくメソッドを豊富に紹介して頂いています。


これまでのセミナーとは違ってエンジニアのスキルに注目した今回、特にTwitter経由で沢山の方にご参加を頂きました。主催者側も当日の空気が予想できない中での開催でしたが、質問も多く頂き終了後にも講演者を取り囲んで話が盛り上がるなど良い空気の中でイベントを終えることができました。改めまして、講演者の皆様・ご出席頂いた皆様に御礼を申し上げます。

今回は7月10日に開催いたしました「じどうかの窓口。セミナー」第3回の模様をお伝えします。

セミナーの概要とプログラム

第3回は、第2回からのリピートとなる「ソフトウェアテスト自動化のROI」に関する講演と「適材適所のセキュリティ」というテーマでお集まり頂いた各種セキュリティ系ツール・サービスのご紹介の二本立てで行いました。「テストツール」という括りにとらわれず幅広いツール・サービス5つが集まり、盛り沢山のご紹介となりました。

日時 2014年7月10日 15:00-17:15
定員 40名
場所 東京都港区麻布台2-4-5 メソニック39MTビル 11F 株式会社SHIFT
費用 無料
プログラム ・ご挨拶、じどうかの窓口。のご説明(株式会社SHIFT 保科秀之)
・ソフトウェアテスト自動化のROI(株式会社SHIFT 太田健一郎)
・既に500社が『簡単に』取り組むセキュア・プログラミング〜それを支えるソースコード静的解析ツール〜(株式会社インテリジェントウェイブ様)
・特許取得!本番データをセキュアなテストデータに『簡単』変換(株式会社システムエグゼ様)
・100ページ18万円から始める世界最高峰ツールのWEBアプリケーション・セキュリティ診断(株式会社SHIFT 保科秀之)
・手動セキュリティ診断サービス(株式会社アピリッツ様)
・月額4万円から始める日本初!クラウド型サーバセキュリティ(IPS+WAF) (株式会社アミティエ様)

ソフトウェアテスト自動化のROI

テスト自動化のROI第2回のメインコンテンツとなっていた「ソフトウェアテスト自動化のROI」を再演という形で自動化コンサルタントの太田よりお話させていただきました。このトピックは先日の「Asian Automation Alliance 〜自動化を語り合おう!」カンファレンスでもお話をしたため、今回が3回目となり内容も少しずつブラッシュアップされています。
前回は連載途中だった@ITの「テスト自動化のROIを計算してみよう」も先日無事最終回を迎え、こちらでもほぼ同じ内容をご紹介しておりますのでご興味のある方はぜひご覧ください。

既に500社が『簡単に』取り組むセキュア・プログラミング〜それを支えるソースコード静的解析ツール〜

インテリジェントウェイブ様後半は今回の2つめのテーマ「セキュリティ」に関する5連続のツール・サービス紹介です。
トップバッターとして、株式会社インテリジェントウェイブ様よりCheckmarx社製のセキュリティに強い静的解析ツール「CxSuite」のご紹介を頂きました。CxSuiteの特徴は、コンパイル前のコードでも断片的なコードでも解析できるため開発の初期から手軽に導入できる点にあります。一般的に下流工程での脆弱性発見、修正コストは上流工程に比べて15~90倍となると言われているため、セキュリティやパフォーマンス等の問題は発見が早ければ早いほど有利になります。
バッチ起動からJenkins等のCIツールと連携させて使うことも可能です。今回のお話では、実際にCxSuiteとJenkinsを組み合わせて使うための設定や結果の見え方についてもご紹介頂きました。

特許取得!本番データをセキュアなテストデータに『簡単』変換

システムエグゼ様次に、株式会社システムエグゼ様より本番データの個人情報を簡単にマスクしてテストデータを作成するツール「テストエース」についてお話を頂きました。パフォーマンステスト等を行う際にはなるべく本番データに近いものを用いたいですが、その際情報のマスクは非常に面倒な作業です。テストエースを使うと、様々なロジックを使って個人情報のマスクを行うことができ、しかも変換の際にテーブル間のリレーションは保持することができます。導入事例では、このツールを使って約70%のデータ作成工数削減に成功した例を紹介頂きました。

100ページ18万円から始める世界最高峰ツールのWEBアプリケーション・セキュリティ診断

セキュリティ診断続いては弊社営業部マネージャーの保科より、ツールを用いたWEBアプリケーションの診断サービスについてご紹介しました。このサービスはIBM社のグローバルなセキュリティ研究機関「X-FORCE」のノウハウが詰まった診断ツール「Rational AppScan」をベースとし、100ページ18万円〜と比較的安価にSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング等の基本的なセキュリティ脆弱性診断が出来るサービスです。
近年WEBアプリケーションに対する不正攻撃検知数は急激に増加しており、気づかないうちに情報が流出→取引先に多大な迷惑をかけてしまうということもあり得ます。まずはツールによる診断から始め、この後のより詳細な手動の診断やセキュリティ向上ツールの導入などにつなげていく動きが今後は必須になってくると言って良いでしょう。

手動セキュリティ診断サービス

アピリッツ様「自動化ツール」という範囲からは少し外れますが、どうしても自動だけではカバーできない細かい部分・原因分析等で専門のエンジニアによる手動診断が必要な場合もあります。ツールを使うと低コストで大量のページの診断が行えるため、まずは浅く調査してさらに深い解析が必要な場合はアピリッツ様のセキュリティ診断が活躍します。診断内容は大きくWEBアプリケーション診断・プラットフォーム診断(サーバやネットワークに関する診断)・スマートフォンアプリケーション診断に分かれており、診断だけでなく改善策の提示や1ヵ月以内であれば再診断も受けることができます。

月額4万円から始める日本初!クラウド型サーバセキュリティ(IPS+WAF)

アミティエ様ツール・サービス紹介の最後は、株式会社アミティエ様よりクラウド型サーバセキュリティツール「攻撃遮断くん」のご紹介を頂きました。「攻撃遮断くん」は、外部公開サーバへのセキュリティ攻撃を簡単な設定かつ安価で防止できるツールです。クラウド型という言葉が示す通り、攻撃遮断くんを使用している全サーバの受けた攻撃情報を把握しており、1つのサーバが攻撃を受けるとその情報を他のサーバでも瞬時に共有して遮断する「連動型防御機能」がいちばんの特徴です。その他、導入時のサーバ停止が不要・ユーザ側の運用作業が不要なため専門の技術者が不要など利便性の高い特徴が多数あります。セキュリティ対策は専門知識が必要なためつい後回しになってしまうことも多いですが、今後はこういった手軽なツールにお任せするという方法も増えてくるのではないでしょうか。


今回は大型台風の上陸が予想される中、なんと事前にお申し込み頂いたお客様の95%がご来場くださり大変有意義な回となりました。ご紹介したツールに関してご興味のあるお客様は、ぜひ「じどうかの窓口。」のお問い合わせページよりお問い合わせください。
「じどうかの窓口。セミナー」次回は、静的解析ツールをテーマに8月後半〜9月の開催を予定しております。開催が決まり次第こちらのサイトでもご紹介していきますので、楽しみにお待ちください。

じどうかの窓口。公式サイトには随時新しいツールの情報を追加しております。ぜひご覧ください。

前回(2月25日)から間が空いてしまいましたが、第2回となる「じどうかの窓口。セミナー」を開催いたしました。セミナーの日程に合わせて新しいWEBサイト「じどうかの窓口。」もお披露目となりましたので、合わせてご紹介いたします。

セミナーの概要とプログラム

第2回は「ソフトウェアテストもクラウド(TaaS)の時代」というテーマで、社内のエンジニアが代わる代わる登壇してクラウドベースのサービスの紹介を行いました。また、「ソフトウェアテスト自動化のROI」というタイトルで主にマネージャー層向けに自動化のメリットを考えるための発表も行いました。

日時 2014年6月5日 15:00-17:15
定員 40名
場所 東京都港区麻布台2-4-5 メソニック39MTビル 11F 株式会社SHIFT
費用 無料
プログラム ・ご挨拶、じどうかの窓口。構想(SHIFT 保科秀之)
・ソフトウェアテスト自動化のROI(SHIFT 太田健一郎)
・無料で使える!!負荷テストのクラウドサービス~CAT-MDES~(SHIFT 中村丈洋)
・マルチブラウザテストがこんなに簡単に!!Seleniumのクラウドサービス~SauceLabs~(SHIFT Lei Wang)
・遂に登場!!Jenkinsのクラウドサービス(SHIFT 玉川紘子)

 

ご挨拶、じどうかの窓口。構想

じどうかの窓口最初に営業の保科より「じどうかの窓口。」サービスの内容、新しいWebサイト「じどうかの窓口。」のお披露目を行いました。サービスの内容は大きく2つに分かれており、自動化コンサルタントが立ち上げから運用までお手伝いするサービスと各種自動化ツールを活用して開発・テストを効率化するサービスで構成されています。さらに、いちばん最初の入り口として現在の課題をお伺いし、適切なサービス・ツールをご紹介する自動化カウンセリングも行います。現在、サイトでは「appurify」「RemoteTestKit」「Jenkins」の3つのツールを紹介していますが、今後ご紹介するツールは少しずつ増えていく予定です。

ソフトウェアテスト自動化のROI

続いて第2回の目玉コンテンツである「ソフトウェアテスト自動化のROI」を自動化コンサルタントの太田よりお話しました。テスト自動化というとコスト削減・工数削減ができるというイメージがありますが、実際には立ち上げ時・運用時共に想定外のコストがかかり、うまく対象を選ばなければなかなか損益分岐点を越えられないという場合もあります。自動化は魅力的、でも始めるために社内を説得するにはどうやってROIを説明すれば良いのか…とお悩みのマネージャー層に向けて、自動化のROIを計算するための要素・実際の計算例をお話しました。今回の内容は「テスト自動化のROIを計算してみよう」というタイトルで@ITの連載になっており、現在第1回が公開されています。今後も全3回で詳しいお話を続けていく予定です。

無料で使える!!負荷テストのクラウドサービス~CAT-MDES~

続いて、開発部のエンジニアである中村から負荷テストサービス「負荷チェッカー」のご説明を行いました。負荷テストはどうしても準備が面倒というイメージがありますが、負荷チェッカーのサービスはURLを入力するだけの手軽な「インスタントテスト」としっかりした自作シナリオを実施する「シナリオテスト」の両方をサポートしており初心者にも本格的なテストをしたい方にも対応しています。

マルチブラウザテストがこんなに簡単に!!Seleniumのクラウドサービス~SauceLabs~

サービス説明の2つめは、Seleniumのテストをクラウド上で複数のOS・複数のブラウザで簡単に実行できるサービス「SauceLabs」のご紹介をコンサルタントのLei Wangから行いました(通訳は同じくコンサルタントの玉川が担当)。SauceLabsの特徴は、従来のSelenium(Web Driver)で書かれたテストケースにほんの数行の変更を加えるだけで環境構築の労力をゼロにし、簡単にマルチブラウザのテストを行えることです。サービス提供元のSauceLabs社にはSeleniumの元々の開発者であるJason Huggins氏も在籍しており、シンプルながら信頼性の高いサービスとなっています。

遂に登場!!Jenkinsのクラウドサービス

最後に、CloudBees社が提供するJenkinsを中心としたPaaS「DEV@cloud」についてコンサルタントの玉川よりご説明しました。SauceLabs同様、Jenkinsの生みの親である川口耕介さんを擁するCloudBees社はJenkinsの圧倒的な運用スキルを誇ります。さらに、数十のサービスプロバイダと連携することにより1クリックでテストツールの雛型つきのアプリケーションを生成・デプロイするなど、クラウド開発を簡単に始められる機能が揃っています。今回の発表では、直前に発表したSauceLabsと連携したアプリケーションを一瞬で生成する方法をご紹介しました。


今回はSHIFTの主だったエンジニア総出演での発表となりました。次回以降は、外部の方の講演も交えたスタイルに戻ります。

「じどうかの窓口。セミナー」次回は、「テスト自動化のROIと適材適所のセキュリティテスト」というテーマで7月10日に開催致します(ROIについては今回の内容の再演となります)。
現在参加お申し込みを受付中ですので、ご興味のある方はぜひ下記のサイトからお申込み下さい。
http://connpass.com/event/6838/

じどうかの窓口。公式サイトには随時新しいツールの情報を追加しております。ぜひご覧ください。

SHIFTではこれまで多くのお客様のCI/自動テスト導入をご支援してきましたが、そこで培ったノウハウを利用した新たなサービス「じどうかの窓口」を企画しました。その活動の一環として、2月25日に「第1回 じどうかの窓口セミナー」を開催しましたので、その様子をレポートいたします。

セミナーの概要とプログラム

「じどうかの窓口」は、テスト自動化を始めたいけれどどこから手をつければ良いか分からない、どんなツールを使えば良いか分からない…という方のためのご相談窓口です。セミナーでは、サービスのご紹介をするとともに毎回様々な切り口からテストツールをピックアップしてご紹介していく予定です。今回は初回ということもあり、テストツールを使う立場と提供する立場それぞれのスピーカー陣をお招きしてご講演を頂きました。

日時 2014年2月25日 19:00-21:00
定員 80名
場所 東京都港区麻布台2-4-5 メソニック39MTビル 12F 株式会社SHIFT
費用 無料
プログラム ・ご挨拶、じどうかの窓口構想(SHIFT)
・テストツールの使い分け OSS vs 商用ツール(株式会社ACCESS 松木様)
・Web&モバイル環境に対応したテスト自動化ソリューションのご紹介
(マイクロフォーカス株式会社 山城様)
・DevOps時代のテスト・ツール(日本オラクル株式会社 中島様)
・質疑応答
・ネットワーキング

 

じどうかの窓口のご紹介

セミナーの最初に、SHIFTの営業担当 保科とCI・自動化コンサルタントの玉川より「じどうかの窓口」の構想についてご紹介しました。
SHIFTではここ数年にわたりお客様の開発・テスト工程にCI(継続的インテグレーション)や自動テストを導入する支援サービス、そして実際に自動テストスクリプトを構築・保守していくサービスを行ってきました。これまでは主にツール導入・スクリプト構築という実稼働の部分からのお手伝いが多かったのですが、実際にはその前段として「自動化には興味があるけれど、何から始めればいいのか?」「我々のアプリケーションでは自動化をすることが可能なのか?」といったお悩みをお持ちのお客様が多いことに気づき、そういったお悩みに答える専門のサービスを立ち上げようとしています。

「じどうかの窓口」は無償と有償2つのサービスに分かれています。無償サービスでは、Web上の簡易な診断ツールを用いて今のアプリケーションが自動化に向いているかどうか・どんな導入のしかたが合っているかの概要を知ることができます。もっと詳しく知りたい、さらに自社製品の内部を見て判断して欲しいという場合には有償サービスの対象となり、実際にSHIFTの自動化コンサルタントが自動化可否判断や自動化のトライアル等を行います。元々SHIFTはOSSツールを活用した自動化を得意としていることもあり、特定のツールを推奨するのではなく公平な目で選定したツールをお勧めすることが可能です。

テストツールの使い分け OSS vs 商用ツール

講演のトップバッターは、ツールを使いこなす側のユーザ企業代表として株式会社ACCESSの松木様にお話をいただきました。松木様はACCESSの品質管理責任者を務める傍ら、テスト自動化研究会(STAR)やJaSST実行委員会・ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)等の各種コミュニティでも幅広く活躍されています。
今回のテーマは「OSS vs 商用ツール」ということで、ツールの効果的な活用方法と選定の方針について語って頂きました。
まずOSS/商用ツールに共通する点について。共通する利点として真っ先にあげられるのは、反復作業を軽減することによる開発コストの削減、そして自動化によるテストの精度向上です。ただし、ツールに頼りすぎてその背後にある思想を理解せずに使ってしまうリスク、導入・運用コストを見誤るリスク等も共通のものとなります。これは商用ツールでも同様で、ツールをしっかりと使いこなすにはイニシャルの購入費用以上の人的コストが必ずかかってきます。
これを踏まえた上で、OSSと商用ツールの違いを
・導入とランニング
・継続的テーラリング
・ライフサイクル
・プロセス改善
という4つの切り口から取り上げて頂きました。「継続テーラリング」という言葉はこの日初めて松木様が使われた造語だそうです。テーラリングというと普通は社内の標準プロセスを個別のプロジェクトに合わせて調整することを指しますが、ここでは「プロセスをツールに合わせる」「ツールをプロセスに合わせる」双方の意味でうまくコストを抑えながらツールを活用していくための試みのことを指しています。
ここに出ている切り口からも分かるとおり、ツール選定の際には機能・性能だけでなく「自社で運用できるか」「自社のプロセスに合うか」「今後もツールの発展に合わせて使い続けていくことができるか」ということを十分に吟味していく必要があります。

Web&モバイル環境に対応したテスト自動化ソリューションのご紹介

続いては、ツールベンダー代表としてSilk TestやSilk Mobileで有名な株式会社マイクロフォーカスの山城様に登壇頂きました。マイクロフォーカス社は製品リリースの速さに強みを置いており、主力製品であるSilk Testは年2回のメジャーバージョンアップに加えて半年に2〜3回というペースでサービスパックを提供しています。これにより、昨今のめまぐるしいブラウザのバージョンアップにも対応しています。

Silk TestはブラウザアプリケーションでなくJavaアプリケーション、.NETアプリケーション等多くのユーザインタフェースをサポートするテスト自動実行ツールです。オリジナルの統合環境である「Silk Test Workbench」に加え、.NET開発者向けの「Silk4Net」やJava開発者向けの「Silk4J」という3つの開発環境が用意されており、チームのスキルに合わせて最適なものを選ぶことができます。

Silk TestはIE/Firefox/Chromeで共通のスクリプトを実行できるクロスブラウザ機能を備えていますが、OSSのブラウザテストツールの代表格であるSeleniumに比べて2つの利点があるそうです。1つは実行速度で、Seleniumに比べて約4倍の実行速度が見込まれています。また、Seleniumでコーディングする際にはどうしてもブラウザに合わせてコードを調整する必要が出てくることがありますが、Silk Testではそのような書き換えがあまり発生しません。さらに、PC環境だけでなくモバイル環境のブラウザでテストスクリプトの記録・実行を行うこともできます。最新のリリースではChromeに加えてAndroid標準ブラウザも使うことができるようになります。

後半は、モバイルのテストに特化した比較的新しいツール「Silk Mobile」についてのお話でした。Silk MobileをインストールしたPCに実機をUSB接続するだけでテストの記録・実行ができる(Root奪取不要)という非常に敷居の低い機能に加え、CPUやメモリ使用量など各種メトリクスも取得できることからデバイスメーカーにも人気があるそうです。また、最近ではSIerからの引き合いも増えているということでした。

マイクロフォーカス社ではこれ以外にも静的解析ツールや性能テストツール等、アプリケーションのテストを行うための包括的なツールセット群を保持しています。これらのツールをまとめて使うこともできますし、ユーザ都合で部分的に置き換えて使うことも可能です。松木様のお話の最後では「最適なツールチェーンの設計」というキーワードも飛び出しましたが、各製品の特徴を見極めて必要な部分だけを取り入れるという考え方も重要です。

DevOps時代のテスト・ツール

最後の講演は日本オラクル株式会社の中島様より、主に負荷テスト周りのツール活用事例についてお話を頂きました。負荷テストというとどうしてもインフラチームに協力を仰がないと実施が難しいイメージがありますが、実際にデータやシナリオを準備するにはビジネス側・アプリケーション側の知識が必要になってきます。そんなケースでの課題を解決した例として、3つの事例を紹介して頂きました。

最初の事例は「負荷テストスクリプトと本番監視」という一見意外な取り合わせです。本番システムの監視というと簡易なヘルスチェック・CPUやメモリ等のメトリクス取得というイメージがありますが、実際に起きているビジネス上の問題を検知するにはそれでは不十分な場合があります。そこで、負荷テストで流したスクリプトを本番システムの監視にも流用してビジネス視点での監視を行おうという試みとなります。

2つめは、ミドルウェアのバージョンアップ等で必要になるシステム全体の負荷テストで本番同等のワークロードを実現するという試みです。Oracle Real Application Testing/Oracle Application Replay Packという製品を組み合わせることで、本番のHTTPリクエストやSQLを取得し簡単に現新比較を行うことができます。

3つめは2つめの事例と係る内容として、「容易に本番データの量を使えない場合」の解決方法です。環境都合で本番の小さなサブセットを使ってテストしたいという場合はよくありますが、その際うまく本番のデータのバラ付きや整合性を維持し、かつデータをマスキングするためのツールとしてOracle Data Masking Pack/Oracle Test Data Management Packが用意されています。

マイクロフォーカス社同様オラクル社でも非常に広範囲をサポートするツールセットが準備されていますが、今回はその中から負荷テスト関連のものをピックアップしてお話頂きました。弊社でもわずかながら負荷テストの経験がありますが、やはり本番に近いデータの再現に非常に苦労した経験からこれらのツールを自由に使いこなせたら非常に強いと感じます。


実は今回ご講演頂いた皆様は元々ASTERのテストツールワーキンググループで一緒に活動をされており、「テストツールまるわかりガイド(入門編)」の著者としても名前を連ねていらっしゃいます。普段からコミュニティでテストツールへの熱い思いをぶつけていらっしゃる皆様のおかげでベンダーの垣根を越えてこのような場を開催できたことを、この場を借りて改めて御礼申し上げます。

「じどうかの窓口セミナー」は、今後も隔月くらいのペースで開催予定です。
次回は4月中旬〜下旬、「TaaS (Testing as a Service)」をテーマとして開催予定ですので、お楽しみに!

じどうかの窓口。公式サイトには随時新しいツールの情報を追加しております。ぜひご覧ください。

SHIFTでは東京オフィスが移転した今月(2014/01)より、社員の交流、技術力向上など様々な目的のために定時後に毎晩、 Technology(技術)、Education(教育)、Life(人生)といったテーマで集まって勉強会したり、楽しんだりするイベント(CAMP)- T.E.L@CAFE を開催しています。

既にテスト技術のCAMPとしては、JSTQBCAMP、ヒン大CAMPが開催されましたが、遂に自動テストに関する勉強会である”Selenium CAMP”が先日開催されました。

1時間の勉強会にも関わらずテスト自動化の概要から実際のSelenium IDEとSelenium WebDriverを使ったデモまでと盛りだくさんで、参加した社員たちからの熱い質疑応答まであっという間の1時間でした。

平日にも関わらず、10名以上が参加し大盛況に終わりました。

今後もテスト技術に関するT.E.L@CAFEが開催された場合にはレポートさせて頂きますのでお楽しみに!

ソフトウェアテストに関するお悩みなど、まずはお気軽にお問い合わせください。

  • お問い合わせフォーム【お問い合わせはコチラ】
  • 電話でのお問い合わせ【0120-142-117】